更年期障害
2012-07-19
女性は、一生を通じてホルモンのリズムが変化し続け、この変化が自律神経の働きに
大きな影響を与えています。
50才前後になると卵巣の委縮により、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が少なくなって
きます。脳は正常に保つための指令を出すことになり、卵巣を刺激するホルモンが大量に
分泌されるのです。
これらのホルモンの分泌バランスが崩れることで起こる症候群を、更年期障害といいます。
さらに、この頃になると、肉体的変化や精神的なストレスも複合的に重なり、つらい症状が
表れやすい原因となっているようです。
そして更年期とは、閉経の前後を合わせて10年ぐらいの期間をいいます。
体温調節ができなくなる、のぼせタイプ
精神的な症状が主になる、不安症タイプ
様々な症状が表れる、混合タイプ などに分けられ
のぼせ ほてり 多汗 動悸 めまい 立ちくらみ 血圧の変動
頭痛 肩こり 耳鳴り 目の疲れ むくみ 冷え 喉の異物感
食欲不振 不眠 イライラ 不安 やる気が出ない
などの症状があります
東洋医学的には、体の「 のぼせ 」が表面に出ている時には、その裏に下半身の「 冷え 」
が伴っていることが多く、上熱下寒の状態となっていると考えます。
まさに、気血の巡りが悪くなっているのです。
また、更年期障害のある患者さんの腹部には、瘀血(おけつ)がある場合が多いです。
いわゆる、停滞した古血のことですが、実際、下腹部や腰部に圧痛があり、硬さもあります。
血液の富んだ場所なので、「 血の道症 」 や「 骨盤充血症 」と言われるように、
血液がうっ血しやすいのです。
ですから鍼灸でも、瘀血の治療は欠かせません。
さらに、精神的な緊張や不安感に対しては、腹部や背部をゆるめて自律神経を調節
していきます。
散歩や軽い運動も、とてもいいですね。
更年期といっても構えずに、深呼吸でリラックスしていきましょう。